xmonadは、「マウスなんて子供の使う道具だぜ。俺はキーボードから手を離すことなく、windowを操作したいんだっ!!」とか思っているちょっと中二病的な人に人気のウィンドマネージャです。そして、このようなタイリングウィンドマネージャは一般的なGUIと違い、何も知らない状態では直感的に操作が出来ず、それゆえ必ず、基本的な基礎知識を持っておく必要があります。
例えば、xmonadが立ち上がっても画面上には、
スタートメニューもアプリアイコンもなく、
画面を右クリックしてもメニューは出てきません。
はじめてxmonadを実行した人は、何も出来なくなってしまう事があるので、とりあえずはこのページをみて、キーで色んな操作できるということを覚えておきましょう。
アプリの起動と終了
xmonadでは、キー操作でアプリを起動します。その最も基本の一つがxterm等のターミナルエミュレータの呼び出しです。ターミナルエミュレータさえ呼び出せれば、その中でシェルが使えるので何でも出来ます。もう一つは、dmenu等のアプリランチャの呼び出しです。
xmonadを使い始めの人にとっては、「modキーってどれ?Altキーのこと?」となんだか腑に落ちない気分になっていませんか?
xmonadのキーバインドではだいたいmodキーという表記を使って説明がなされますが、このmodというキーが実際にキーボード上にあるわけではありません。このmodキーは、なにか具体的なキー、例えば「Alt」キーを指しています。このmodキーは、初期設定では、「Alt」キーになっていますが、「Windows」キー(ウィンドウズマークがついているキー)にも設定し直すことも出来ます。
ターミナルエミュレータが呼び出されます。
modキーについて
xmonadを使い始めの人にとっては、「modキーってどれ?Altキーのこと?」となんだか腑に落ちない気分になっていませんか?
xmonadのキーバインドではだいたいmodキーという表記を使って説明がなされますが、このmodというキーが実際にキーボード上にあるわけではありません。このmodキーは、なにか具体的なキー、例えば「Alt」キーを指しています。このmodキーは、初期設定では、「Alt」キーになっていますが、「Windows」キー(ウィンドウズマークがついているキー)にも設定し直すことも出来ます。
ターミナルエミュレータの呼び出し
mod + Shift + Enter
ターミナルエミュレータが呼び出されます。
初期設定ではxtermが呼び出されます。このキーバインドを押すたびに、新しいターミナルエミュレーターが次々と起動されて行きます。必要なだけ呼び出すことが出来ます。また、xmonadをインストールして、このキーバーインドを試したのにターミナルが出てこないという場合、大概の原因はxtermがシステムにインストールされていないことです。xtermをインストールしましょう。
ランチャーは、コマンドを直接呼び出すアプリです。入力フォームにコマンド文字列を打ちこんで実行出来ますが、その入力が便利に行えるようにコマンドのインクリメンタルサーチや補完機能がついています。xmonadの初期設定では、2種類のランチャーが呼び出せるように設定されています。
dmenuと呼ばれるランチャが呼び出されます。
ランチャーの呼び出し
ランチャーは、コマンドを直接呼び出すアプリです。入力フォームにコマンド文字列を打ちこんで実行出来ますが、その入力が便利に行えるようにコマンドのインクリメンタルサーチや補完機能がついています。xmonadの初期設定では、2種類のランチャーが呼び出せるように設定されています。
mod + p
dmenuと呼ばれるランチャが呼び出されます。
dmenuを知らない方は、起動されているのに気が付かない可能性があります。画面の一番上をよく見てください。これがdmenuです。入力にはインクリメンタルサーチが使えます。
gmrunと呼ばれるランチャが呼び出されます。
mod + shift + p
gmrunと呼ばれるランチャが呼び出されます。
gmrunは、入力される内容がURLの場合、ブラウザを使ってそのWebページを開く等の少しお利口な使い方ができるようにも設定できます。
どちらも、呼び出せない場合はシステムにインストールされていない可能性があるので、チェックしてみましょう。
ウィンドウを閉じる
初期設定のxmonadのウィンドウには、一般的にウィンドウの上端にあるハンドルバーやその隅にあるウィンドウを閉じたり最大化したりするボタンがありません。xmonadでこの一般的なウィンドウを閉じるボタンの代わりになるのが、このキーバインドです。
mod + shift + c
特徴的なウィンドウの配置
xmonadでは、ウィンドウを開く度にそれらが重なることなく、タイル状に配置されて行きます。左側半分に一つの大きなウィンドウ、残りのウィンドウはすべて右側で縦並びになります。新しく開いたウィンドウが左側に配置され、元のものが右側に押しやられて行きます。
フォーカスの移動
さて、複数のウィンドウが開いた状態で、ウィンドウの周りをよくみると、赤い枠(スクリーンショットでは設定を変えているので青い枠)がついているウィンドウがあり、そのウィンドウにフォーカスがあることを示しています。
このフォーカスは、マウスカーソルを動かすとその下にあるウィンドウに自動的にフォーカスが移ります。しかし、実際のデスクトップ操作では、フォーカスの移動はキーバインドで行います。
この2つのキーバインドで、次のウインドウに進んだり、戻ったりします。
mod + j
mod + k
この2つのキーバインドで、次のウインドウに進んだり、戻ったりします。
逆に、マウスカーソルによるフォーカス移動は、マウスやパッドに手があたって勝手にフォーカスが移動することもあるので、注意が必要です。マウスカーソルによるフォーカス移動は設定で無効にすることが出来ます。
タイリングウィンドマネージャではメインの作業が行われることが想定されている場所があり、その部分を「マスターペイン」と呼んでいます。ここでは、左側の大きなウィンドウがマスターペインになります。そして、例えば、ターミナルを一つ開いて、そこでvimを立ち上げ、なにか設定作業をしているとします。そのまま、新しいターミナルを開くと、vimのターミナルは右側へ追いやられます。更に、新しいウィンドウが開かれることが繰り返されると、vimのウィンドウがどんどん小さくなって編集作業どころではありません。そこで、タイリングウィンドマネージャでは、作業したいウィンドウをメインの場所に持ってきて作業するように使います。
マスターペインとウィンドウの移動
タイリングウィンドマネージャではメインの作業が行われることが想定されている場所があり、その部分を「マスターペイン」と呼んでいます。ここでは、左側の大きなウィンドウがマスターペインになります。そして、例えば、ターミナルを一つ開いて、そこでvimを立ち上げ、なにか設定作業をしているとします。そのまま、新しいターミナルを開くと、vimのターミナルは右側へ追いやられます。更に、新しいウィンドウが開かれることが繰り返されると、vimのウィンドウがどんどん小さくなって編集作業どころではありません。そこで、タイリングウィンドマネージャでは、作業したいウィンドウをメインの場所に持ってきて作業するように使います。
ウィンドウ移動で主として使うのはこのキーバインドがほとんどですが、これに加えて、ウィンドウを好きな風に配置するキーバインドがあることも把握しておきましょう。
フォーカスのあるウィンドウを前後に移動させることができます。
mod + shift + j
mod + shift + k
フォーカスのあるウィンドウを前後に移動させることができます。
飛び出すウィンドウ
xmonadでは、マウスを使ってタイル状に配置されたウィンドウの中から好きなものを飛び出させることが出来ます。取り出したいウィンドウの上にマウスカーソルを持って行き、modキーを押したまま左ボタンでドラッグしてください。画面からはみ出す少し縦長のウィンドウが取り出せたと思います。今度は、ウインドウ内にマウスカーソルを持っていき、modキーを押したままマウス右ボタンでドラッグして下さい。ウィンドのサイズを調整することが出来ます。尚、取り出したウィンドウは、いつでもmod + マウス左ボタンドラッグで好きな場所に移動できます。
mod + マウス左ドラッグ
mod + マウス右ドラッグ
飛び出したウィンドウをタイル配置に戻すには、次のキーバインドを押して下さい。
mod + t
ワークスペース
xmonadでは、ワークスペースと呼ばれる複数のデスクトップを持つことが出来ます。
何かウィンドウを開いた状態で、mod + 2 と押してみましょう。デスクトップにあるウィンドウが消えてしまったとおもいますが、実は、2番目のワークスペースに移動したので、1番目のワークスペースで開いたウィンドウが見えなくなっただけです。mod + 1とすると、もとのウィンドウが表示されるはずです。このように、次のキーバインドでワークスペースを移動することが出来ます。
mod + 数字
数字はデフォルトで1から9まで使えます。
次に、今開いているウィンドウを別のワークスペースに移動させることも出来ます。
mod + shift + 数字
移動したいウィンドウをフォーカスして、好きなワークスペースの番号を指定して上記のキーバインドで移動します。
レイアウトの変更
今の所、複数のウィンドウを開くと、左に大きく一つ、右に複数のウィンドウがタイル配置されます。xmonadでは、ウィンドウの配置は決まったものではなく、いくつもの種類があり、これを切り替えることが出来ます。この配置の種類のことを「レイアウト」と呼び、今みている初期のレイアウトは「Tall」と呼ばれるレイアウトです。
では、ここで、画面に複数のウインドウを開いた状態で、次のキーバインドを試して下さい。
上半分に一つ、した半分に複数のウインドウが並んで表示されたはずです。
mod + space
上半分に一つ、した半分に複数のウインドウが並んで表示されたはずです。
これは、Tallの配置を時計回りに90度回して配置したレイアウトです。もう一度レイアウトの切り替えボタンを押して下さい。
今度は、画面に一つのウインドウだけが表示されたはずです。これは「Full」と呼ばれるレイアウトで、画面にはフォーカスのあるウィンドウだけが表示されます。
もう一度、レイアウト切り替えボタンを押せば、「Tall」レイアウトに戻ります。
最後は、xmonadの終了です。
ディスプレイマネージャの場合は、ログイン画面に戻ります。コンソールからXを立ち上げている場合は、コンソールに戻ります。
今度は、画面に一つのウインドウだけが表示されたはずです。これは「Full」と呼ばれるレイアウトで、画面にはフォーカスのあるウィンドウだけが表示されます。
もう一度、レイアウト切り替えボタンを押せば、「Tall」レイアウトに戻ります。
xmonadの終了
最後は、xmonadの終了です。
mod + shift + q
ディスプレイマネージャの場合は、ログイン画面に戻ります。コンソールからXを立ち上げている場合は、コンソールに戻ります。
基本的なキー操作の一覧
キー操作 | ウィンドウ操作 |
---|---|
mod + shift + Enter | ターミナル起動 |
mod + p | dmenuランチャー起動 |
mod + shift + p | gmrunランチャー起動 |
mod + shift + c | ウィンドウを閉じる |
mod + j | フォーカスを次へ移動 |
mod + k | フォーカスを前へ移動 |
mod + Enter | ウインドウをマスターペインと入れ替え |
mod + shift + j | ウィンドウを次のペインと入れ替え |
mod + shift + k | ウィンドウを前のペインと入れ替え |
mod + マウス左ドラッグ | ウィンドウの取り出し、移動 |
mod + マウス右ドラッグ | ウィンドウの大きさ調整 |
mod + t | 飛び出したウインドウをタイル配置に戻す |
mod + 数字 | [数字]番目のワークスペースへ移動 |
mod + shift + 数字 | [数字]番目のワークスペースへウインドウを送る |
mod + q | xmonadの終了 |
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