設定の場所と雛形
xmonadの設定は、"~/.xmonad/xmonad.hs"のファイルで行います。まずは、ホームディレクトリに".xmonad"ディレクトリを作成しましょう。
$ mkdir ~/.xmonad
それから、そのディレクトリの中に以下の内容で"xmonad.hs"ファイルを作ります。
This file contains bidirectional Unicode text that may be interpreted or compiled differently than what appears below. To review, open the file in an editor that reveals hidden Unicode characters.
Learn more about bidirectional Unicode characters
import XMonad | |
import XMonad.Hooks.DynamicLog | |
main = xmonad =<< xmobar def | |
{ terminal = "xterm" | |
, modMask = mod1Mask | |
, borderWidth = 2 | |
, normalBorderColor = "#cccccc" | |
, focusedBorderColor = "#cd8b00" | |
} |
xmonad.hsは、haskellという言語で書かれています。尚、このxmonad.hsファイルがない場合、xmonad自身のデフォルト設定で起動されます。
さて、xmonadでは、このxmonad.hsにxmonadの様々な挙動をプログラムして登録することができるので、非常に柔軟なカスタマイズが可能となり、そこがxmonadの大きな人気の一つとなっています。しかし、一方で、haskellに親しみがない場合、高度にカスタマイズされた設定ファイルを見ても、はじめは読み解くことが困難です。そこで、はじめてhaskellに触れる場合は、まずは、上記で紹介した様な直感的に設定しやすい項目だけが書かれた短い設定ファイルから挑戦していき、haskellに少しずつ親しんでいきましょう。
簡単なカスタマイズ
簡単なカスタマイズと言っても、日常の調整で最も重要な部分であり、これだけカスタマイズできれば、xmonadを気分良く使うことが出来るようになります。
呼び出すターミナル
terminalに渡している"xterm"と書かれている部分をお気に入りのターミナルエミュレータを呼び出すコマンドに変更します。ここで設定した文字列がシェルに渡されて呼び出されるので、コマンドに併せて引数も込で、ここに書くことが出来ます。
modキーの指定
modMaskは、キー操作で使われるmodキーの指定です。デフォルトは"alt"キーですが、"alt"キーを多用するemacsを使っている人にとっては、emacsとxmonadでキーバインドがバッティングする可能性があります。そこで、modキーを"windows"キーに設定することも可能になっています。mod1Maskは、初期設定の"alt"キーを表しています。"windows"キーにしたい場合、この部分をmod4Maskに変更します。
ボーダーラインの太さ
ボーダーラインの太さをborderWidthに数値で設定します。デフォルトの2ではやや細いので、少し太くして見やすくしてみましょう。
ボーダーラインの色
focusedBorderColorでフォーカスのあるウィンドウの枠の色、normalBorderColorでそれ以外のウィンドウの枠の色を指定できます。色の値はRGB2桁づゝの16進数文字、いわゆるカラーコードです。
設定の変更を有効にする
xmonad.hsファイルを変更しただけでは、その変更がxmonadに反映されません。ターミナルから
$ xmonad --recompile
を実行するか、
mod + q
のキーバーインドを押すことで、haskellがxmonad.hsをリコンパイルし、設定が有効になります。
xmonad.hsにエラーがある場合、コンパイルに失敗しその旨の表示がされます。(mod + q でリコンパイルした場合のエラーは、xmessageを通じてなされるので、xmessageがシステムにインストールされていないとエラーが見えません。)
コンパイルに失敗した場合、以前の設定が使われるので、xmonadが起動しなくなることはありません。慌てず、エラーを修正してから、再度リコンパイルしましょう。
xmobar
ここでのカスタマイズを行うと、デスクトップ上部にステータスバーが付きます。
このステータスバーがxmobarであり、xmonadとは別の独立したプログラムです。xmonad自身は、ステータスバーやメニューを持っておらず、自分で好きなものを組み合わせて使うようになっており、xmobarは、xmonadと組み合わされて使われるステータスバーアプリの一つです。ですから、xmobarそのものの設定は、xmonadの設定とは別に行う必要があります。
もしまだ、このxmobarをインストールしていないなら、ここでインストールして下さい。
$ sudo pacman -Syy xmobar
xmobarを設定するファイル
xmobarの設定は、"~/.config/xmobar/xmobarrc"というファイルで行います。ディレクトリ"~/.config/xmobar/"がない場合は先に作成して、そこにxmobarrcファイルを以下の内容で作成して下さい。
This file contains bidirectional Unicode text that may be interpreted or compiled differently than what appears below. To review, open the file in an editor that reveals hidden Unicode characters.
Learn more about bidirectional Unicode characters
Config { | |
font = "xft:IPAPGothic:size=14:antialias=true" | |
} |
xmobarは、設定ファイルがなくてもデフォルト設定で起動します。しかし、デフォルト設定では、日本語文字セットの無いビットマップフォントが使われています。そこで、この新しい設定ファイルで、日本語文字が使えて綺麗に表示できるフォントを設定します。
ここで指定しているフォントは、otf-ipafontパッケージのものです。システムにない場合インストールして下さい。
$ sudo pacman -Syy otf-ipafont
設定は、fontに与える文字列のなかの"xtf:"に続く部分が、フォント名です。自分のシステムに
インストールされているフォントは"fc-list"コマンドで調べることが出来ます。このfc-listを使って、xmobarの設定に使うフォント名を調べたいときは、次のコマンドを試してみて下さい。
$ fc-list -f "%{family[0]}\n" | sort | uniq
フォント設定文字列の中のsizeに与える数値を変えることで、文字の大きさを調節できます。
0 件のコメント:
コメントを投稿